自律神経を整える呼吸法のやり方が知りたい・・
呼吸法で自律神経が鍛えられるって聞いたけど、どうして?
そんな疑問にお答えします。
筆者はかつて長い間、 自律神経の不調に悩み、その改善手段として、ヨガや呼吸の練習をはじめました。
その中で、呼吸法の練習によって、自律神経が整えられている感覚を、強く感じました。
そこで今回は、
自律神経を整える呼吸法のやり方|やることはたった3つ
と題して、詳しく解説したいと思います。
自律神経を整える呼吸法のやり方|やることはたった3つ
自律神経を整える呼吸法で、筆者がおすすめしたいやり方は、
といった、とても簡単なものです。
やり方を、さらに具体的に説明すると、以下の通り。
② 同じ秒数だけ、息を止める
③ 同じ秒数をかけて、息を吐く
秒数は決まってないの?と思われるかもしれませんが、最初はあまり秒数は意識せずに行った方が、呼吸に集中しやすいと思います。
そして慣れてきたら、秒数をカウントして行ってもよいでしょう。
自律神経を整えるためのポイント
自律神経を整える呼吸法には、やり方にいくつかポイントがあります。
① リラックスした姿勢で行う
② 秒数は調整していい
③ 苦しくなるまで呼吸法をやらない
④ 呼吸の時間は2〜3分
⑤ 効果を期待しすぎない
こちらも、順番に詳しく解説していきます。
① リラックスした姿勢で行う
自律神経を整えるために、呼吸法を行う時には、リラックスした状態で行ってみてください。
立ってても座っててもいいです。
身体が緊張した状態だと、深い呼吸ができませんし、激しく強い呼吸になり、かえって自律神経を乱してしまう可能性があるからです。
② 秒数は自分で決めていい
自律神経を整えるために、呼吸法の秒数は、やりやすいように調整しても問題ありません。
たとえば、吸う・止める・吐くを、それぞれ5秒くらいで行ってみて、ちょっとキツイなと感じたら、4秒や3秒くらいに落としても構いません。
アイアンガーヨガの創設者、B.K.S.アイアンガー師の著書「ハタヨガの真髄」に、以下のような記述があります。
プラーナーヤーマ(呼吸法)を行うときには、自分の能力を測定し、能力以上に行わないこと。
たとえば、10秒で息を吸い、10秒で吐くことを、5分間続けてみる。
そのとき、呼吸が7、8秒のリズムに変わったら、それがあなたの限界である。
能力以上のことをすると、肺に無理がかかり、ついには呼吸器系の病気にもなりかねない。
この書籍は、ハタヨガのポーズ200種類が詳しく図解されている本で、巻末には呼吸法に関してもページを割いているので、呼吸の練習にもとても役立つと思います。
③ 苦しくなるまでやらない
自律神経を整えるための呼吸法のポイント3つ目は、苦しいと感じるまでやりすぎないということです。
前述の「ハタヨガの真髄」にも、このような記述があります。
誤ったやり方をすると、肺および横隔膜に無理がかかり、呼吸器系に障害が起こり、神経系も影響を受ける。
プラーナーヤーマ(呼吸法)を誤った方法で行うことによって、丈夫な身体と健全な心の土台そのものが、揺るがされることがある。
常に気持ち良さを感じながら、呼吸法をするくらいがちょうどいいんじゃないでしょうか。
④ 呼吸の時間は2〜3分でいい
自律神経を整えるための呼吸法のポイント4つ目は、呼吸法を行う際の時間について。
決まりや正解はないと思いますが、2、3分行えば、自律神経が整ってくる感覚は得られるように、筆者は感じています。
もちろん、ひとそれぞれ感じ方は違うと思おうので、自分なりに、無理のない効果的な時間を見つけてみてください。
また、呼吸法の練習は、頓服薬のような即効効果ももちろん期待できますが、毎日続けて行うことをおすすめします。
習慣が、人生を変えるからです。
呼吸法を実践する時間帯は、朝目が覚めた後、昼休み、夜家に帰ってきた直後、寝る前など、自分のやりやすいタイミングでよいと思います。
自分がやりやすい状況を作るのも、長く続けるコツだったりします。
⑤ 効果を期待しすぎない
自律神経を整える呼吸法のポイント5つ目は、効果に期待しすぎないということです。
呼吸法をすると、確かに自律神経を整えるのにとても有効ですが、けっして万能薬ではないからです。
自律神経の乱れは、
食生活
生活のリズム
身体的な健康状況
など、さまざまな要因が関係しています。
なので、呼吸法はあくまでも、自律神経に働きかける手段の一つ、くらいに考えておくのが健全かもしれません。
そうしてそう考えているかというと、筆者はかつて、瞑想にどっぷりはまり、このままでは抜け出せないかも、と感じたことがあったからです。
その時の話は、こちらに詳しく書きました↓
自律神経が整えられる理由
呼吸法のやり方は分かったけど、呼吸法で自律神経が整うのはどうしてか?
それは、
①解剖学・生理学的な観点
②ハタヨガの観点
から説明ができます。
こちらも、詳しく解説いたします。
解剖学・生理学的観点
呼吸法を行うと自律神経が整う理由を、解剖学・生理学的な観点から説明すると、
呼吸は、
自律神経に外部から働きかけられる、唯一の方法
だから、と言えます。
自律神経というのは、心臓の伸縮や発汗、呼吸などの、生命維持活動を司っています。
本来は、自分自身では制御できないものなのですが、呼吸だけが唯一、自分の意思でコントロールができるんです。
たとえば、「よし、汗を出そう」「心臓の動きを10秒間止めよう」などということは、意図的にはできませんよね?
だけど呼吸であれば、「ゆっくり吸ったり吐いたりしよう」「10秒間止めよう」ということが可能なわけです。
そして、呼吸の長さやスピードなどを調整することが、自律神経への働きかけにつながります。
ハタヨガ的観点
もう一つ、呼吸法で自律神経が整う理由を、ハタヨガの観点から説明すると、
呼吸は、
エネルギーをコントロールすること
だと言えます。
ハタヨーガでは、呼吸法のことを「プラーナーヤーマ」と言います。
プラーナとは「気」のことです。
ハタヨーガでは、呼吸法とは単なる酸素と二酸化炭素の出し入れではなく、エネルギーをコントロールするものだ、という捉え方をしているんです。
ヨーガ・スートラという文献の中に、このように書かれています。
”プラーナ”(気)は、それなしには何ものも動かず機能しない、宇宙的な力である。
ガソリンなら、それがモーターを動かすのである。
電気なら、それが電球を通して光を放つのである。われわれの思考ですら、プラーナによって動かされる。
プラーナーヤーマ(呼吸法)ではそれを直接に扱うのだから、われわれは非常に慎重にならねばならない。
これは個人的な解釈ですが、このプラーナ(気)というものは、現代科学的に言う、自律神経と密接に関係しているように感じます。
このヨーガ・スートラは、ヨガ哲学について語られている本ですが、プラーナーヤーマ(呼吸法)の方法や、息の保留に関しても触れられています。
とてもおすすめの本なので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
自律神経を整える呼吸法のやり方|やることはたった3つ まとめ
以上、自律神経を整える呼吸法のやり方|やることはたった3つというテーマで解説をしました。
呼吸法には、他にもたくさんのやり方があります。
さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をぜひお読みください↓
呼吸法にはどんな効果があるのかは、こちら↓
書かれていた呼吸法をやってみたけど、うまくできなかった…という人は、こちらをどうぞ↓
自律神経を整えるには、笑うのもとてもおすすめです。
詳しくはこちら↓
自律神経の乱れで、夜中に咳が出て眠れない…という方は、こちらが参考になれば↓
自律神経のバランスは、左右の鼻腔の詰まりにも関係していると言われています。
鼻を洗浄する鼻うがいのやり方は、こちらに詳しく書きました↓
最後までお読みいただき、ありがとうございました。