瞑想するとワーキングメモリが解放されるって、本当?
ワーキングメモリを鍛える瞑想法が知りたい…
そんな悩みや疑問にお答えしましょう。
筆者は20代半ばから独学で瞑想を始め、瞑想歴はかれこれ25年になります。
現在はヨガ講師として、これまでに20,000人近い人に瞑想やポーズ、呼吸法などの指導を続けています。
とは言えかつては、いつも不安や心配事で頭の中のワーキングメモリはパンパンな状態でした。
ですが瞑想することが習慣になってからはストレスが減り、脳の容量をうまく解放できるようになったと感じます。
そこで今回は、瞑想でワーキングメモリを解放し鍛える方法。ヨガ講師が詳しく解説と題して、詳しくご紹介できればと思います。
瞑想でワーキングメモリを解放し鍛える方法。ヨガ講師が詳しく解説
瞑想は、脳のワーキングメモリを解放し鍛えるのに、とても役立ちます。
ワーキングメモリとは、
情報を一時的に保ちながら操作するための作業記憶
Wikipedia ワーキングメモリ
のこと。
短期記憶と同じような意味を持ち、瞬間的な記憶や会話、計算といった一時的な作業をこなします。
瞑想がワーキングメモリを解放したり鍛えたりするのに役立つ理由は、主に以下の3つが挙げられます。
①ワーキングメモリ自体(前頭前野)の活性化
②ストレス軽減
③睡眠の質の改善
それぞれどういうことか、詳しく説明いたします。
①ワーキングメモリ自体(前頭前野)の活性化
瞑想がワーキングメモリを解放し鍛える理由の1つ目は、
ワーキングメモリ自体(前頭前野)が活性化
されるから。
ワーキングメモリを担当しているのは主に、脳の前頭前野と呼ばれる、上の画像のオレンジ色の部分です。
瞑想をすると、この前頭前野自体が活性化することが分かっています。
脳も筋トレと同じように、定期的、継続的に働きかけ続けることで、鍛えられていきます。
瞑想を習慣にし、前頭前野に刺激を与え続けることは、ワーキングメモリの容量を解放し、機能を強化することにもつながるといえるでしょう。
②ストレス軽減
瞑想がワーキングメモリを解放し鍛える理由の2つ目は、
ストレス軽減
につながるから。
①で、瞑想をすると前頭前野が活性化すると書きましたが、その前頭前野には「扁桃体」を司る役割があります。
扁桃体とは、上の画像の「Amygdala」と書かれた部分のことで、恐怖や不安を生み出す場所と言われています。
瞑想によって前頭前野が鍛えられ、結果、扁桃体の暴走が抑えられると、ストレス軽減につながります。
頭の中を支配している不安や心配事などが減れば、ワーキングメモリの容量が解放されるというわけです。
また、日本認知心理学会の発表では、ストレスがかかるとワーキングメモリの働きは制限されるとの研究結果もあるようです。
悩みや考えごとというのは、ほとんどが過去と未来の出来事です。
起きてしまったこと、まだ起きていないことを、いくら考え続けても答えは出ません。
事実は事実として受け止め、今、何ができるかに意識を向けた方が賢明です。
瞑想は、そうした”今ここ”に意識を向ける練習でもあります。
睡眠の質が改善される
瞑想がワーキングメモリを解放し鍛える理由の3つ目は、
睡眠の質が改善される
から。
脳の一時記憶が長期記憶に移されるのは、睡眠中だと言われています。
一晩寝たら、昨日あったイヤなことをすっかり忘れてた、なんてことありませんか?
筆者も、ワーキングメモリの空き容量が足りない…と感じている時は、睡眠不足になっている場合が多いです。
質のよい睡眠は、快適な毎日を過ごすための最優先事項のようにも感じています。
おすすめ 瞑想を習慣にするために必要なノウハウとコツ、すべてお伝えします【瞑想の教科書】
ワーキングメモリを鍛える、瞑想のやり方
ここまで、瞑想をするとなぜワーキングメモリを解放し鍛えることになるのか?について解説をしてきました。
では次に、具体的な瞑想のやり方についてご紹介いたしましょう。
ワーキングメモリを解放し鍛えるためにおすすめな瞑想法は、次の2つです。
❶ボディスキャン瞑想
ワーキングメモリを解放し鍛える瞑想法の1つ目は、ボディスキャン瞑想。
自分の体を、頭のてっぺんから足の先まで、ゆっくりとスキャンするように観察する瞑想の方法です。
自分の体に意識を向けるので、いつでもどこでも気軽に行うことができるので、仕事中、「ワーキングメモリがいっぱいだ…」というような時にも、時間や場所を選ばず実践可能です。
また、ゆっくりと意識を動かしていくので単調になりにくく、初心者の方でも飽きずに取り組みやすい瞑想法でもあります。
ボディスキャン瞑想のやり方
・寝たり座ったりしてリラックスした姿勢を作る
・まずは頭頂部に意識を向ける
・皮膚の感覚や温度などを、観察する
・おでこ、まゆ毛…と、ゆっくりと意識を下に動かし観察を続ける
感じた感覚に対して過剰に反応せず、ジャッジをしないのがボディスキャン瞑想のポイントです。
細かなやり方は、こちらに詳しく書きました↓
❷歩く瞑想
ワーキングメモリを解放し鍛える瞑想法の2つ目は、歩く瞑想。
ずっと同じ姿勢を続けるのが難しい…という方に、特におすすめの瞑想法です。
文字通り、歩くという動作に意識を向ける瞑想で、ひとりの時間にもなるので頭の中の情報整理や、ワーキングメモリの解放にぴったりです。
歩く瞑想のやり方
ゆっくりとスローモーションのように歩きながら、
・持ち上げた足が、地面から離れる感覚
・足が地面に触れる時の感触
などに、意識を向け続けます。
例えていうと、太極拳をしながら歩くようなイメージです。
歩く瞑想のやり方は、こちらに詳しく書きました↓
ワーキングメモリを解放したいけど瞑想できない…という時の方法
ワーキングメモリを解放したり鍛える瞑想のやり方をご紹介しましたが、どうしても瞑想に集中できない…というような場合もあるかと思います。
そんな時におすすめの、ワーキングメモリを解放する方法があります。
白い紙1枚でできる、ワーキングメモリ解放法
瞑想できない時のワーキングメモリ解放法は、
頭の中にある考えごとを、すべて紙に書き出す
という方法です。
やり方はとても簡単。
まずは白い紙を用意してください。
A4のコピー用紙でもメモ用紙でもなんでもいいです。
そして、今、頭の中にあるものを、紙にすべて書き出します。
例えば、
今日の予定
買う必要のあるもの
しなきゃいけないメールや電話
人と会う予定
最近の懸案事項
気になっていること
思いついたアイデア…
などなど。
完璧に出し切ろうとすると、丸一日かかるかもしれません。
ですが2、3分時間を取って、5〜10個くらいが書き出すだけでもワーキングメモリの空き容量が解放され、頭の中がスッキリしませんか?
瞑想の代わりとしてはもちろん、瞑想前に行うのも、集中しやすくなっておすすめです。
ワーキングメモリはこまめに解放した方がいい
別にワーキングメモリを無理やり解放しなくてもいいんじゃない?という疑問もあるかもしれません。
ですが、ワーキングメモリはできるだけこまめに解放し、空っぽにしておいた方がいい理由があるので、ご紹介しましょう。
ワーキングメモリと似た概念で、短期記憶と長期記憶というものがあります。
短期記憶は、文字通り短期的に物ごとを覚えておく場所です。
短期記憶に長い間居座ってる情報は、「これは大切なものだ」と判断されて、長期記憶に移されます。
つまり、ネガティブなことを何度も思い出してクヨクヨ考え続けていると、脳に重要判定されてしまい、結果的に深い記憶に収納されてしまうわけです。
一旦長期記憶に保存されてしまうと、その記憶はなかなか消し去ることはできません。
なので、
・ネガティブな記憶は溜め込まない
・短期記憶にあるうちに捨てる
ことが大切なわけです。
頭の中のネガティブな記憶は、たった2秒で消すことができます。
簡単にできて、とても効果があるのでぜひ試してみてください↓
瞑想でワーキングメモリを解放し鍛える方法。ヨガ講師が詳しく解説 まとめ
以上、瞑想でワーキングメモリを解放し鍛える方法。ヨガ講師が詳しく解説というテーマでお伝えしました。
瞑想をすると、かえってワーキングメモリが忙しく動いてる気がする…そんなことはありませんか?
頭の中を空っぽにする方法を、こちらに詳しく書きました↓
瞑想でワーキングメモリが解放されると、毎日の生活も確実に変わります。
詳しくはこちらをどうぞ↓
瞑想を習慣にしてワーキングメモリを解放した結果、起きた出来事はこちら↓
ストレスを減らすことは、ワーキングメモリの解放につながります。
瞑想をするとなぜストレス軽減になるのか?詳しくはこちらをどうぞ↓
質のよい睡眠も、ワーキングメモリの解放に欠かせません。
睡眠と瞑想の意外な関係は、こちら↓
1日5分の瞑想で、人生は大きく変わります。
瞑想についてさらに詳しく知りたい方は、こちらがお役に立てば↓
最後までお読みいただき、ありがとうございました。