大豆コーヒーを自分で作ってみたい
大豆コーヒーの作り方や焙煎方法、美味しい飲み方が知りたい
そんな疑問にお答えしましょう。
筆者はコーヒー、特にカフェラテが好きでして、毎朝自分で豆を焙煎して、エスプレッソを淹れて飲んでいます。
ところがたまに、今日はカフェインを摂りたくないな…という日もあるんですよね。
そんな時は、代替コーヒーなるものを飲むようにしているのですが、自然食品店などで売られているものはどれもまあまあお高い。
であれば自作したらいいのでは?と考え、手に入りやすい大豆で作ってみようと思い立ったわけです。
そこで今回は、大豆コーヒーを作ってみた。焙煎方法や美味しい飲み方のコツと題して、詳しくご紹介したいと思います。
大豆コーヒーを作ってみた。焙煎方法や美味しい飲み方のコツ
大豆コーヒーとは、そもそもどんなものかと言いますと…
文字通り大豆を焙煎してコーヒーの代わりとして飲む、代替コーヒーと呼ばれるものの一つです。
大豆コーヒーにはカフェインが含まれていません。
なので筆者は、朝早く起きる必要がある時やしっかり睡眠を取りたい時などは、代替コーヒーに切り替えたりしています。
他にも大豆コーヒーには、イソフラボン、サポニン、レシチン、タンパク質などが豊富に含まれており、
脳の機能を高める
大豆コーヒーはまずい?その効能から作り方・おすすめまで紹介|コーヒー豆研究所
更年期障害や月経不順などを緩和
コレステロール値を正常化
あるいは、記憶力の向上や腸内環境を整える効果などが期待できると言われています。
山形県産の無農薬大豆
今回、大豆コーヒーを自作するために使用した大豆はこちら↓
せっかく大豆コーヒーを飲むのなら、原料や作り方にもこだわろうと思い、よく行く自然食品店で無農薬の大豆を買ってきました。
原産地は山形県鶴岡市。
以前、現地を訪れた際に食べた枝豆と納豆がめちゃくちゃ美味かったので、期待大です。
大豆コーヒーの作り方
自作大豆コーヒーの焙煎に使用したのは、上のような片手サイズのもの。
ガスコンロや石油ストーブの火で手軽に焙煎できますし、場所も取らずとても扱いやすいです。
Amazonでも購入可能。
いろいろな種類のものが売られていますが、持ち手が木製のものの方が、溶ける心配もなく安心かなと個人的には思っています↓
大豆の焙煎方法
大豆を焙煎器に入れたところ。
ゆすった時に、大豆がころころ転がるくらいの分量にしてみました。
焙煎器に入れた大豆をガスコンロの中火にかけ、焙煎開始。
大豆とコーヒー豆の焙煎でもっとも大きく違ったのが、煎っている途中でバチバチとハゼないこと。
コーヒー豆の場合は、火が通り始めたころにパチパチと音が鳴り始めるのです。
これを1ハゼと呼びます。
このあたりで焙煎を止めると、フレンチローストという浅煎りの状態となります。
そこからさらに焙煎を続けると、再びパチパチ鳴り始め(2ハゼ)、ここで止めると中煎り。
ところが大豆の焙煎では、この1ハゼも2ハゼも、どちらもまったくなかったんですよね。
なので大豆が飛び跳ねることもないと思うので、フライパンを使って焙煎してもいいかもしれません。
焙煎後の大豆がこちら。
筆者は普段コーヒー豆を焙煎する時は、シナモンロースト(8段階中2番目くらいの浅い焙煎)が好みです。
大豆も同じくらいのタイミングで火から下ろしたのですが、余熱で焙煎が進んだみたいで、予定よりも少し深めの煎り加減になりました。
大豆コーヒーをミルで挽く
大豆コーヒーの焙煎が終わり、次は豆を挽きます。
いつもコーヒー豆を挽いているのは、こちらのカリタの手動式コーヒーミル↓
筆者は普段のコーヒーも、今回の大豆コーヒーも、エスプレッソで飲みますので、最も細かく挽きます。
挽いた後の大豆コーヒーの粉がこちら。
どうですか?
見た目はコーヒーとまったく変わらないですよね。
鼻を近づけて香りを嗅ぐと…
なんと、きなこを焦がしたようなにおいがしました(そのまま!)
大豆を挽く際に感じたのは、コーヒー豆より時間がかかるということ。
おそらく大豆はまん丸な形をしているので、ミルの刃に引っかかりにくいんだと思うんですよね。
ハンドルを回しても、いく分空回りをしてしまいなかなか挽けない。
なので半分に割るなり、多少潰してからコーヒーミルに投入すると挽きやすくなるかもしれません。
いよいよ大豆コーヒーを淹れます
大豆コーヒーは、下のような直火式のエスプレッソマシーン、マキネッタで淹れます↓
バスケットに大豆コーヒーの粉を詰めると、こんな感じ↓
どこからどうみても、コーヒーにしか見えない。
だけど香りはきな粉。
ガスコンロに乗せ、弱火にかけます。
真ん中の筒の先端から抽出されたコーヒーが出てくるのですが、コーヒー豆の時よりもかなり時間が掛かる印象。
さらに、出てきたと思ったら止まり、また出たと思ったら止まりを4、5回繰り返した後、突然水鉄砲のように勢いよく吹き出しもしました。
服や壁にかかってしまいました…
おそらくなのですが、大豆とコーヒー豆の成分の違いにより目詰まりを起こして、お湯がうまく粉の中を流れなかったのではないかと思います。
なのでもしかしたら、少し粗めに挽いてもよいのかもしれません。
抽出後の大豆コーヒー(エスプレッソ)がこちら。
液面に白い点々が見えるでしょうか?
大豆は脂質が多いためだと思うのですが、油膜のようなものが浮かんでいました。
大豆コーヒーはまずいのか、美味いのか?
泡立てたフォームミルクを注いで、大豆コーヒー(カフェラテ)が完成しました。
早速飲んでみましょう。
ゴクリ…
コーヒーというより、まるで◯◯のよう
美味い!
今回の大豆コーヒーは、かなりの手間ひまがかかりました。
なので、8割増くらい美味しく感じます。
純粋に飲み物としてどうかと言うと…
それでも、お世辞抜きで美味しいと思いました。
大豆に含まれる油分が舌や口の中にしっとり絡みつく感覚があるんですよね。
ほのかな甘さも相まって、口溶けのよいチョコレートを食べているような舌触りと風味もあります。
味はやはり「きな粉感」はあるのですが…、まずくはないです。
純粋に美味しい。
ストレートの大豆コーヒー
大豆コーヒーで作ったカフェラテは、このように想像を超える美味しさでした。
ですが、ここでふと気づいたことがありました。
これは大豆コーヒーの味というよりは、大豆コーヒー+ミルクの美味しさなのではないか…と。
ということで、大豆コーヒー(エスプレッソ)のミルク無し、つまりストレートでも飲んでみました。
ゴクリ…
きな粉だ…
味も舌触りも、かなり粉っぽさを感じます。
実際に、カップの底にも大豆の粉がけっこう溜まっていました。
これはこれでありかもしれないが、コーヒーと区別がつかないくらいに美味しく飲めるかというと、それはちょっと難しいかもしれません。
大豆コーヒーの作り方 第2章
こんな感じで、初めての大豆コーヒーはラテにすると美味しいけど、ストレートだと「うーん」という結果でした。
そして後日、ふと閃きました。
大豆はまん丸だけど、コーヒー豆は半円形をしている。
大豆を焙煎前に半分に割っておけば、中まで火が通り、よりコーヒーの味や質感に近づくのではないか?
と。
ということで、早速試してみました。
大豆コーヒーの焙煎と抽出、第2章です。
大豆を半分に割ってみた
上の写真のように焙煎前の大豆を1粒ずつプライヤーで挟み、軽くヒビを入れてから、手で半分に割っていきました。
左が割る前の大豆で、右が割った後の大豆。
焙煎器に入れて少し火を通したところ。
これだけの数を、一粒一粒丁寧に割るのはなかなか地道な作業でした…。
ほんのり油が滲み出ているのが分かるでしょうか?
これに塩を振ってポリポリ食べたら、絶対に美味いと思う。
大豆コーヒーのお供にぜひどうぞ。
その後数分焙煎を続けると、こんな感じになりました。
今回もシナモンロースト。
まさしく大豆コーヒーというようなルックスに、期待が膨らみます。
表面積が増え、体積は半分になっているので、まん丸大豆よりも焙煎時間は短く感じました。
粉にするとこんな感じ。
見た目は変わりませんが、ミルで挽く際はとてもハンドルが回しやすくなっていました。
半分に割ったことで、刃に大豆が引っかかりやすくなったのだと思われます。
半分に割った大豆コーヒー(エスプレッソ)抽出中。
出だしは上の写真のようにスムーズでしたが、途中、また水鉄砲のように突然吹き出し、再び服と壁にかかってしまいました…。
とはいえ、全体的には前回よりもスムーズで、普通のコーヒーの抽出過程に近くなったようにも感じます。
そして肝心の味はというと…
これが美味い!
カフェラテはもちろんのこと、ストレートで飲んでも「美味い」と言える味になっていました。
きな粉っぽさが、ほとんど気にならなくなっていたんですよね。
前回は「まあ飲めなくはないかな…」といった感じでしたが、今回はお世辞抜きで「美味い」。
自分で試しておいてなんですが、これはかなり意外な結果でした。
おそらく大豆を半分に割ったことで、中まで火が通ったり、水分がうまく飛んだ結果なのかなと思います。
なので結論として、大豆コーヒーは、
焙煎前に大豆を半分に割っておく
ことを強くおすすめします。
大豆コーヒー 第3章
さらに数日後、
半分に割った大豆を、さらに乾燥させてみたらどうだろう…
と、ふと思い立ちました。
そして早速、朝から日没まで、1日中天日干ししてみました↓
見た目にも、水分が飛び、乾いた感じが分かります。
果たしてこれが吉と出るか、凶と出るか?
焙煎後の半割天日乾燥大豆コーヒー。
ご覧のように、焙煎度合いにかなりのムラがあります。
白い大豆や皮に気を取られながら焙煎していたので、好みの焙煎度よりやや深めの煎りになりました。
焙煎前に皮を取り除けば、もう少し均一になるような気がします。
粉にして、バスケットに入れたところ。
過去2回見られたような不規則な吹き出しを解消すべく、お湯が通りやすいように、できるだけふんわりと乗せ、竹串で穴を開けてみました。
エスプレッソマシンを火にかけると、過去2回よりも早めに抽出が始まりました。
ところが出てきたコーヒーは、ご覧のようにかなり薄め。
穴を開け過ぎたか!?
その後やはり「プシューッ」という不規則な吹き出しを繰り返し、ですが最終的にはいつも通りの濃いコーヒーになりました。
水分が減り油分の割合が増えたからでしょうか? 油膜のキメもやや細かく感じました。
こちらが半割天日乾燥大豆コーヒーで淹れたエスプレッソ。
早速ストレートで飲んでみましたが…
う、美味い! 美味過ぎる。
やや深煎りだったため、若干の苦味がありますが、お世辞抜きでかなり美味いです。
もはやコーヒーの代わりとしてでなく、好んで大豆コーヒーを飲んでもいいレベルかもしれません。
いやーこのクオリティなら、大豆コーヒーは、もやはコーヒーの代用品と呼ぶのは申し訳ないようにも感じます。
引き続きいろいろ試して、またご報告いたします。
美味しい大豆コーヒーを飲みたい
ここまで、大豆コーヒーの自作の仕方をご紹介してきましたが、せっかくなら美味しい大豆コーヒーが飲みたいという場合には、市販の商品を買うのも選択肢の一つかもしれません。
人気なのがこちらの黒大豆コーヒー。
やはり牛乳で割って飲むのがおすすめのようです↓
自分で焙煎からしてみたいという方は、無農薬大豆をおすすめします↓
まずは少量で試したいと言う方は、こちら↓
焙煎器は、片手サイズのものが使いやすいです↓
カリタのミルは、極細から粗挽きまで調整可能↓
エスプレッソを淹れるならこちら↓
美味しい大豆コーヒーが飲めますよう、お祈りしております。
大豆コーヒーを作ってみた。焙煎方法や美味しい飲み方のコツ まとめ
以上、大豆コーヒーを作ってみた。焙煎方法や美味しい飲み方のコツというテーマで解説しました。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。