キャノーラ油は体に悪いって、ほんと?
キャノーラ油が安い理由や危険性について、詳しく知りたい
そんな疑問にお答えしましょう。
あなたは料理に、どんな油を使っていますか?
キャノーラ油は安いので、ついつい買って使っているという方も多いのではないでしょうか?
筆者もかつてはそうでした。
ですが10年ほど前にキャノーラ油がなぜあんなに安いのか、その理由や危険性について知ってからは使うことはなくなりました。
そこで今回は、キャノーラ油は体に悪いって本当?安い理由や危険性を詳しく解説と題して、詳しく解説したいと思います。
キャノーラ油は体に悪いって本当?安い理由や危険性を詳しく解説
キャノーラ油がなぜ体に悪いと言われているのかを知るために、まずはキャノーラ油とは一体どんな油なのかを見てみましょう。
キャノーラ油とは、
菜種油のうち、キャノーラ品種から採油されたもの
Wikipedia 菜種油
とされています。
菜種には本来、エルカ酸という心臓障害を誘発する可能性のある毒性などが含まれているそうです。
ですが、品種改良によってそれらを含まないようにしたのがキャノーラ種の菜種です。
そこで、
主要生産国であるカナダで品種改良が行われ、エルカ酸が含まれないキャノーラ品種が開発され
キャノーラ油とはどんな油?知っておきたい特徴と使い方|e食用油ガイド
たとのこと。
つまり「キャノーラ油=菜種油」ではなく、菜種の中でもキャノーラ種のものから作られた油がキャノーラ油と呼ばれているというわけです。
なぜキャノーラ油は体に悪いのか?
毒性がないのなら、キャノーラ油は体に悪いどころか、逆にいいものではないか?と思うかもしれませんが、危険性はさらに別のところにあるんです。
遺伝子組み換え
キャノーラ油が体に悪い理由の1つ目は、原料となる菜種のほとんどが遺伝子組み換え作物であるということです。
キャノーラ種の菜種は、カナダで開発されました。
そのためカナダのオイルという意味で「キャノーラ」と呼ばれているようです。
カナダは年間約300万トンのキャノーラ油を生産する主要国であり、さらにその内およそ94%が輸出されています。
ところがカナダで栽培される菜種は、その96%が「遺伝子組み換え作物」だと言われているんです。
日本で売られているキャノーラ油は、原料の菜種のほとんどをカナダから輸入しているので、キャノーラ油を摂取すると、ほぼ間違いなく遺伝子組み換え菜種を口にしているということになります。
表示義務がない
商品のパッケージにもホームページにも、「遺伝子組み換え」とは書いてないから大丈夫じゃないの?と思うかもしれません。
ですが原料に遺伝子組み換え作物が使われていたとしても、加工された後の食用油には表示義務がないんです。
菜種以外にも、とうもろこし、大豆、ワタもカナダやアメリカから輸入されるものは、ほとんどが遺伝子組み換え作物であると言われています。
キャノーラ油だけでなく、これらの原材料が使われている安い油は、十分に気をつけた方がいいかもしれません。
溶剤抽出
キャノーラ油が体に悪い理由2つ目は、溶剤を使った抽出方法です。
溶剤抽出とは、粉々にした原料を有機溶剤に浸し、油分を溶かした後、蒸留して溶剤と油を分離する方法で、原料からほぼ100%近く油を取り出すことが可能と言われています。
安く売られているキャノーラ油も、この抽出法が用いられているんです。
ノルマルヘキサン
溶剤抽出にはノルマルヘキサンという有機溶剤が主に使われます。
簡単に言えばガソリンのようなものです。
食品に用いられる場合は、残留しなければ食品添加物として用いることができ、表示義務もありません。
ノルマルヘキサンが体に悪いと言われている理由として、
めまい、頭痛、腹痛、吐き気、脱力感、肝機能障害、手足のしびれ、皮膚の乾燥や痛み
などを引き起こす可能性があることが挙げられます。
また、溶剤抽出の油は酸化が早いので、それも体に良くないと考えられているようです。
キャノーラ油を筆頭に、スーパーの安い油は、ほぼ全てが溶剤抽出で絞られた油だと言ってよいと思います。
トランス脂肪酸
キャノーラ油が体に悪い理由の3つ目は、トランス脂肪酸が含まれているから。
トランス脂肪酸は、悪玉コレステロールを増やし善玉コレステロールを減らす、動脈硬化や心疾患の原因とされている物質です。
キャノーラ油をはじめ、製造過程で加熱、脱色、脱臭が繰り返される油には、このトランス脂肪酸が発生すると言われています。
キャノーラ油を製造している日清オイリオも、
日清キャノーラ油 0.8/100g
主な食用油のトランス脂肪酸の含有量は?|日清オイリオ
と、100gあたり0.8gのトランス脂肪酸が含まれていると公表しています。
このようにキャノーラ油は、菜種を大量栽培し、化学処理によって油を極限まで絞り取ることで、あれだけの安い値段で売ることができているわけです。
ですがその代償に、健康を犠牲にしているとしたら、本末転倒だとは思いませんか?
キャノーラ油の代わりに、どんな油が安全なの?
ここまで、キャノーラ油が体に悪い理由や、安い値段のわけを詳しくご紹介してきました。
キャノーラ油の危険性はよく分かったけど、どんな油を選べばいいのかよく分からない…という場合もあると思います。
キャノーラ油の代用品
誤解を恐れずにいえば、キャノーラ油に限らず、テレビにCMを流しているような大手企業の油は、すべて避けた方が賢明だと筆者は思っています。
「えー、そんなこと言ったら買える油がない…」という方のために、筆者がおすすめしたい油を、いくつかご紹介します。
国産菜種サラダ油
遺伝子組み換えでない国産の菜種を原料にした、圧搾一番搾りのサラダ油です。国産で圧搾の油の中ではかなりお手頃な価格だと思います。
さまざまな自然食品を扱うオーサワの商品なので、安心感もあります。
缶入り国産なたね油
「安全が確認できないものは使わない」という信念を貫く、埼玉県熊谷市の米澤製油さんの国産なたね100%一番搾り油。遺伝子組み換えも石油化学製品も一切使わず、低温圧搾しているそうです。
この油の特徴は、缶入りということ。
ボトルの一部にバイオプラスチック、キャップ・ラベル・ボトルの一部に再生ペット樹脂を使用
日清キャノーラ油1000Gポリ|日清オイリオ
とあるように、キャノーラ油のほとんどはプラスチック容器に入っていますよね。
ですがプラスチックの成分は、微量ながら油に溶け出す場合もあるそうなので、その点も安心材料かと思います。
国産なたねはちょっと高いなという場合は、同じ米澤製油さんの、オーストラリア産菜種の圧搾サラダ油もあります。
有機ヴァージンなたね油
ドイツまたはオランダ産の有機菜種を原料とした、コールドプレス(低温圧搾)オーガニック菜種オイル。
揚げ物やサラダなどにももちろん、香りのクセがないのでお菓子作りにもおすすめです。
キャノーラ油は体に悪いって本当?安い理由や危険性を詳しく解説 まとめ
以上、キャノーラ油は体に悪いって本当?安い理由や危険性を詳しく解説というテーマでお伝えしました。
体に悪い油といい油の見分け方は、こちらをどうぞ↓
キャノーラ油は、菜種を原料に作られたサラダ油のことを指します。
安価なサラダ油はなぜ体に悪いと言われているのか、詳しくはこちら↓
「油を摂りすぎると太るし体に悪い」という思い込みはありませんか?良質の油はむしろたくさん摂るべきです。
脂肪が増える原因は実は砂糖であるという話を、こちらに詳しく書きました↓
質の悪い油同様、食品添加物もできるだけ摂らないことをおすすめします。詳しくはこちら↓
アルミやフッ素加工のフライパンも体に悪影響があると言われています。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。